病院長インタビュー

菊川市立総合病院 村田英之 院長

当院の役割と機能

当院は60年以上の歴史がある菊川市の自治体病院です。当院の役割は、地域住民の心と体の健康を守ることにあります。まず、心筋梗塞、吐血・下血など緊急を要する疾患の緊急対応を行っています。脳卒中に関しては、手に負えない場合は近隣の高次機能病院を紹介し、状態が安定したら当院に戻してもらいリハビリを行っています。入院機能としては、地域の診療所の先生から紹介された患者さんの手術や入院治療を行う一般病棟の他、骨折や脳血管障害の患者さんの在宅復帰をサポートする回復期病棟、近年増加しているうつ病などを治療する精神科病棟を有しており、地域密着型病院として必要な複数の機能を備えています。看護する側としても自分がやりたい看護は個人個人で違うので、当院では自分の得意な、やりたいジャンルを選択できます。

将来を見据えた取り組み
 これから高齢者が急速に増えるため、診療科の枠を超えて幅広い領域の病気や外傷に対応できる能力を持った医師(家庭医)が必要となります。当院は、磐田市立総合病院、公立森町病院と恊働して、2010年4月に家庭医養成のためのプログラムを立ち上げ、2012年3月に第1期生の3名がプログラムを終了しました。このプログラムの特徴は、産婦人科を含めた全科診療ができる世界標準の家庭医を育てること、そして、単独でなくチームで活動することです。現在、菊川市と森町の家庭医療センターで4名の指導医の下で9名のレジデントが研修を行っています。チームで活動することで、単独では難しい在宅での看取りを行うことができています。

患者に接するスタンス

 当院の理念は、「思いやりの心を持ち、地域のみなさまに信頼される、明るい病院」です。医療者はややもすれば、自分の都合に合わせ、やりやすいように作業の手順や患者さんへの対応を考えがちです。「患者さん中心で考える」ことが一番大事で、そうすれば、不適切な言動で患者さんに不愉快な思いをさせることもなくなると思っています。特に、患者さんに接する場合は、「声かけ、気配り、笑顔」を心がけるよう、機会のあるごとに話しています。

サンキュープロジェクト
 2年前に看護部からの提案で、「忙しい時に手伝ってくれてありがとう」、「地道にコツコツと仕事をしている○○さんに感謝」といった内容の手書きのカードを出し合うプロジェクトを始めました。廊下に吊り下げられたカラフルな小型バケツが、カードの投函ボックスです。このプロジェクトを始めてから、縦割りの関係が解消され、部署間の垣根がずいぶん低くなった感じがしています。職員間の絆も深まり、働く潤滑剤として、とても役立っていると思います。

医療施設紹介