医院長インタビュー

俵IVFクリニック 俵 史子 院長

医療に取り組む立ち位置とクリニックの枠組みを教えてください。

診療とメンタルサポートの両立を
 不妊治療の専門クリニックとして、医師だけでなく培養士も看護師もより先端の知識と技術を身につけ、お子様に恵まれないご夫妻に向き合ってきました。不妊治療、体外受精、顕微授精(ICSI)は、技術レベルで成果が違ってきます。その水準を維持・進化させるため、学会、研修会や勉強会、研究会に私もスタッフも積極的に参加。時間・労力・費用を惜しみません。
 同時にメンタル面のサポートにも全力を注いでいます。看護師をはじめ、学会認定の生殖系カウンセラーや不妊コーディネーターを中心に、細やかに親身に対応。来院する多くの方が、不安や悩み、心配事を抱えています。その思いを口に出せない人も。こちらから声掛けし、話を聞き、家に持ち帰らず解決していただく。私の診療だけで終わりではないのです。

不妊治療をカバーする外来
 浜松医科大学の教授を非常勤で招き「体質改善外来」を設置。 “妊娠しやすい身体”づくりを目指し、卵巣機能や精巣機能に影響を及ぼす生活習慣を見直す治療を行っています。
 泌尿器科と生殖医療の専門医が診る「男性不妊外来」も設けました。問診と触診、精液検査、必要に応じて超音波検査や血液検査を実施。無精子症と診断された場合は、連携先の済生会総合病院泌尿器科で当院の生殖医療専門医が手術します。精巣で精子がつくられていれば、精子を採取し顕微授精に使用することが可能です。

不妊治療の特徴的な方針と求める人物像をお話しください。

ふたつの理念
 コンセプトは「納得・理解して進む治療」と「オーダーメイドの治療」です。日々の通院で疑問や不安を残さず、十分に納得していただく。理解を深めてくださるよう、医師による診療内容の説明はもちろん、知識とキャリアを積んだ看護師や培養士が、わかりやすく情報提供できる体制を整えています。
 画一的な治療はしません。不妊の原因、年齢、治療歴など個々の条件や背景はみな異なります。心や身体への負担を最低限に抑えつつ、患者の要望にきちんと添う形で、熟知した多くの治療法の中から最良を選択しています。

スタッフの条件と人材観
 トップレベルの専門性を持つ看護師や培養士を、もっと増やしたいですね。『自分で勉強するんだ』という意欲があって頑張れる人。高度な医療を提供するプライドにあふれた人。優しい気持ちで接遇できる人。患者さんの立場で考え動ける人。こういったことがスタッフの条件ですが、努力次第だと思います。
 まだ、あまり不妊治療が認知されていなかった平成19年の開院当時、看護師を集めるのが大変でした。今も厳しいです。生きがいや充実感に包まれて働ける環境は、整えているのですが。スタッフが多ければ、メンタルケアの密度が濃くなるし、長期間の研修参加も可能になります。不妊治療に特化した専門クリニックのよさを、大勢の方に知ってもらいたいですね。

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