医院長インタビュー

いながきレディースクリニック 稲垣 誠 院長

診療するうえでの理念、医療サービス向上のために実践している取り組みを教えてください。

『患者さまの主体性を尊重した診療』
 日ごろ心がけていることは、患者さまの主体性を尊重することです。例えば、病院で「薬を出された」「検査された」「やらされた」、これってすごく受身な表現ですよね。診療に対する理解や信頼が十分でないときに出てしまうフレーズだと思います。不妊治療は医療者と患者さまお互いの理解と協力なくしては成功しません。当院では、みなさまに安心して診療を受けていただけるような雰囲気づくり、患者さまが納得したうえで治療を選択できるよう、信頼関係の構築などに気を配っています。

『ソフト・ハードともに充実した医療』
 不妊治療は心身ともに、特に精神的な負担が非常に大きく、通常の医療とは質の違う悩みがあったりするので、さまざまな患者さまの状態に応えられるようスタッフの育成に力を入れています。具体的には、スタッフの勉強会や学会への参加、不妊相談士や胚培養士などの資格取得を推奨しています。現在、不妊相談士の資格を持ったスタッフは5名、不妊症看護認定看護師が1名。今後さらに増やしていきたいですね。知識や技術、経験が裏打ちされることで、より良い医療サービスを患者さまに提供できると思うので。
 ハード面では、最新・最良のものを積極的に取り入れるようにしています。例えば、胚培養士さんが常にアンテナを張ってくれているおかげもあって、卵を育てるための培養液はすでに数回バージョンアップしています。リスクがある場合は取り入れないこともありますが、結果の向上につながるものであれば積極的に導入します。
 熱意のあるスタッフに恵まれ、ソフト、ハード両面において患者さまに良質な医療を提供できていると自負しています。私もみなさんに支えられている部分が大いにあり、一生懸命に仕事をしてくれるスタッフに日々感謝です。

現在までのキャリアの中で感じたこと、今後予定している活動についてお話しください。

『不妊治療に限らず、総合的な診療を』
 開業前は総合病院の産婦人科に勤務していました。当院は不妊治療のクリニックですが、それに限らず診ることができるので、総合病院での経験は私にとって大きな財産となっています。人間の体は連動していますから、婦人科的な知識や産科的な知識も同時に重要だと感じています。産婦人科は昼夜を問わない激務です。クリニックを開設した今、個人でできることの限界も痛感しました。救急患者さまの受け入れをしてくれる病院の先生方に常々感謝しています。

『妊活の意義を啓蒙するセミナーを開催』
 近年の晩婚化は否めない事実です。社会的な要素があって晩婚化が進んでいるのですが、妊娠適齢期もそれに合わせてずれてくれることはありません。「妊娠適齢期」と「挙児希望期」(=赤ちゃんを欲しいと思う時期)のギャップがとても大きくなっている、また、妊娠のための基礎的な知識の共有が遅れていると感じています。そこで当院では、「妊活セミナー(表題未定)」の開催を予定しています。沼津市を中心とした静岡県東部地域において、定期的に年3~4回程度。多くの方に現状を知ってほしいです。不妊治療の半分は男性。女性だけでなく、ぜひ男性にも来ていただき、理解を深める機会になればと思っています。

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