看護師・コメディカル・事務長インタビュー

静岡県立総合病院 望月美貴子 看護部長

看護現場の風土づくりと真の看護師を育てる想いをお話しください。

 2014年10月1日から、県立こども病院と県立総合病院の看護部長を兼務しています。私の役割は明快です。患者さんに「十分な満足を提供」するためには、看護師が「仕事に満足」していなければなりません。苦しんでいる患者さん一人一人を、質の高い医療、質の高い看護で支える。この究極の目標を達成する鍵は、看護師自身が心も体も健康であることです。だから看護部長のミッションのひとつは、『スタッフが気持ちよく働ける職場づくり』の追究です。
 労務管理の基本は、「人を人として見る」勤務表の作成です。あらかじめスタンダードな規定を設け、全看護師から月単位の勤務希望を出してもらい、各病棟の師長が調整する。より人間らしい働き方を、過酷な勤務を緩和できる日数と時間の割振りに心配りを。一方的ではない、インタラクティブな意思疎通を常態化し、何事も自分に置き換えて考えてごらん、言葉で触れ合おうよ、という風土づくりが大事ではないでしょうか。
 環境整備も含め、じっくりと丁寧な会話を重ねながら全部署(17病棟)を廻ります。顔を売る狙いもあるんですが、スタッフと私、より密な関係をめざして。

経験を積んで自分でつかむ自分の強味
 看護師の質をUPさせるために、院外の研修に力を入れます。病院の組織と自分を外から見てほしいからです。外部の人と交流し、新しいネットワークをつくり、秀でている部分や弱点を認識して帰ってくる。そこに意義があります。特に、医療安全研修へは積極的に行かせようと思っています。
 患者さんと真正面から向き合うには、経験も時間も必要です。人間としてとらえた看護師本来の優しさで、個々の患者さんに対する看護のイメージを具体化する。体のことはもちろん、いろいろな知識と技術とノウハウを身につけてほしいですね。
 私にとって、これからが種まきの季節。上手に育てて核となる看護師を探し出し花開かせる。自分の体験を通した管理者としての考え方を、熱く語り継ぎたいですね。

新人教育と長く働けるポイントをお聞かせください。

新人看護師のバックアップ体制
 とてもベイシックなシステムとして、全看護師に「クリニカルラダー」方式を採用。段階的に、看護実践能力と専門的役割のレベルを高める教育です。特に新人には、「新人看護職員教育支援システム」を提供。大学や看護学校では、生身の患者と接する授業機会が少なく、病院での実習日数も半減しました。不安を持つ新人看護師に対して、基礎看護技術トレーニングを実施。先輩看護師のフォローのもとで、日常の看護が実践できるよう指導していきます。
 もうひとつが「チューター制」です。新人と年齢が近い看護師が、心配事や悩みの相談役として1対1で。新人教育は、テクニック面とメンタル面をセットで、というわけです。

女性に優しい福利厚生
 福利厚生は充実しています。年次休暇、特別休暇、看護師宿舎、通勤・住宅手当、院内保育所、出産や育児も手厚くカバー。産前産後休暇、育児休業、こどもが小学校就学前までは育児短時間勤務制度や部分休業などが整備されています。

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